【結工房】戸谷昌代さんインタビュー

染め織り作家
戸谷 昌代(Toya Masayo)

Q1.「結工房」のコンセプト、特徴などをお聞かせください。

『大自然の恵みをあなたへ

藍や草木で染めた糸を手織りしています。

1つ1つに自然のぬくもりがあります。

使えば使うほどほっこりいい気分。

素敵な事がありますように・・・』

というコンセプトです。

結工房という名前は『結』・・・糸と糸、そして人と人を結んでいきたいという想いからです。

Q2.出雲織を学んだ経緯、またそこから結工房を立ち上げた経緯をお聞かせください。

布が好きで布集めをしていました。ある時、自分でも布が作れるかも!!と思う時期がありましたが、そんなことはできないなーと思い諦めました。松江市から安来市に引っ越しをして、出会いがあり

布を作れることになりました。

今の出雲織 青戸工房に入門することができました。修業時代は着尺や帯の制作を習いました。

自分で手織りすることにより着物にも興味がわき、日本の伝統文化にも触れることができました。

「よそで作っている物、よそで買える物は絶対に作らない」という師匠の精神で、伝統的な手織りの

工程と技法は大切にしつつ、手作りの独創性とやさしさや本物の美しさを求めながら

意欲的に取り組んでいます。実用性に富み、使えば使うほどに独特の深みと美しさが出て

風合いが出るのも特徴の一つです。

 

その教えを軸として、自然豊かな場所でより自然なもの、使えば使うほどに味が出る(風合いのある)ものづくりをしています。

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懐かしさの中にあたたかさが感じられる『くびもつ』を
皆さんにもお届けしたいとの思いで
製作しました。

Q3.ストールを「kubimotu(くびもつ)」と呼ぶんですね?

幼い頃、祖母が、首に巻くもののことを『くびもつ』と言っていました。

方言・・・今でも私は、首に巻くもののことをそう呼んでいます。

 

懐かしさの中にあたたかさが感じられる。この『くびもつ』を皆さんにもお届けしたいとの思いで

製作しました。

 

『くびもつ』は、草木で染めた木綿の糸で優しく手織りしているので、首元をふんわりと包んでくれます。

草木染の色合いは、おしゃれのポイントになったり服の中にすっきりおさまるので、

いろんな使い方ができるのも魅力です。

Q4.紙布とは何ですか?

紙の布とかいて紙布(しふ)といいます。

いつもは木綿糸の手織りが主ですが、

和紙に魅せられて紙布制作もしています。

100%楮(こうぞ)の手すき和紙を紡いで糸にして

手織りしています。「出雲織 青戸工房」の

研修時代に紙布と出会いました。

 

手すき和紙自体も素晴らしいのですが、

その形を変えることによって作り出され

紙布の美しさが今の制作の原点です。

使えば使うほどに風合いが出る『紙布』。

より多くの人に知ってもらい、魅力を実感していただきたい。

そのためにも、紙の糸を紡ぎつづけて布を織りあげていきたいです。

ちなみに紙ですが、水にぬれても大丈夫ですしお洗濯もできます。

100%楮(こうぞ)の和紙自体が水に強く、それにさらによりをかけているので水に強いのです。

Q5.島根・安来市はどんなところですか?

安来市は、島根県と鳥取県の県境にある豊かな自然の町。スサノオノミコト(出雲国風土記)により

命名された土地と伝えられています。全国的に有名な「どじょうすくい」の発祥地。

また安来鋼(ヤスキハガネ)は全国的、世界的に高い知名度があります。

 

工房は自然豊かなところにあります。山佐ダムキャンプ場の一角にあり、春には桜がたくさん咲きます。

山間にあるので、草木染には絶好の場所です。近くに荒神の名水があり(嫁こい観音・婿こい地蔵)

その水を使って染をします。

 

良いご縁がありますように。

使ってくださる方がほっこりしてくださればいいなと。

日常の中にそっと寄り添えるモノづくりがしていきたい

Q6.作品を制作する中で気をつけていることはありますか?

いつも、使って下さる方のことを思って手織りをしています。

化学的なものを使わず、より自然なものを取り入れていこうと思っています。

Q7.今後、このような作品を作りたい、もしくはこのような展開をしたいということがあればお聞かせください。

使ってくださる方が、ほっこりしてくださればいいなと思います。

日常の中にそっと寄り添えるモノづくりがしていきたいです。